日本におけるDXの定義はさまざまなものがありますが、経済産業省が発行しているデジタルガバナンス・コードの中の定義が政府としての見解と考えて良いかと思います。
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
少し気になる点としては、「データとデジタル技術を活用」という言葉が前面に出ていることでしょうか。DXで重要なのは、「ビジネス環境の激しい変化に対応し」、「業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革」することにあります。
例えば、無理にデジタルを使わなくても、競争に勝てる改革が実施できるなら、投資も少なくて済むので、それで構わないはずです。
それでは、なぜデジタル、データなのでしょうか?
それは、あらゆる産業において、デジタルという道具を用いない変革はスピードやコスト対効果で劣ってしまうという現実があるからです。
次回はDXの資源について考えてみたいと思います。